2016年 新年のご挨拶

新年明けましておめでとうございます。旧年中は、格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

昨年は、「第 10 回全国草原サミット・シンポジウム in 阿蘇」という大きなイベント開催の翌年ということで、新たな飛躍のために地固めをする大切な時期と考えておりましたが、年明け早々に「日本自然保護大賞(教育普及部門)」を受賞するという思わぬ名誉に預かりました。これも、日頃より全国各地で草原の利活用や保全再生に携わってこられた皆様方の活動の賜に他なりません。この受賞を良い機会とし、本年はさらなる情報の蓄積と共有を図り、草原の価値・意義の再評価へとつなげ、皆様の活動支援やネットワークづくりに貢献できるよう努力してまいる所存です。

当ネットワークは、設立準備会の発足(2007 年)から本年で丸 10 年を迎えます。設立当初はいろいろな面で苦労がありましたが、おかげさまで 3 回の全国草原サミット(第 8 回から第 10 回)を無事に開催することができ、外部から高い評価もいただけるようになりました。これまでの活動の成果を会員で共有し、次の 10 年に向けてどう発展させるかを語り合うために、6 月の定時総会にあわせて「公開シンポジウム」の開催を予定しております。まもなくご案内ができると思いますので、奮ってご参加ください。

また、ホームページを昨年 1 月にリニューアルし(https://sogen-net.jp/)、データベースの収録もかなり充実してきました。今後も幅広く草原への魅力を伝えて行きたいと思います。ぜひ一度ご覧いただき、全国各地の草原保全活動に関する情報収集にさらなるご協力をお願いします。また、富士フイルムグリーンファンドの助成を受けて作成した難燃性ゼッケンが完成しました。貸し出し利用ができますので、各地の火入れ作業の際にご活用ください。

さて、早いもので本年の 10 月 15 日~17 日には、兵庫県新温泉町の上山高原を舞台に、「第 11 回の全国草原サミット・シンポジウム」が開催されます。近畿地方では初めての草原サミットとなります。昨年の 7 月 16 日に立ち上がった実行委員会も 3 回の会議を重ね、現在、シンポジウムや分科会の内容の検討へと盛り上がりを見せております。内外から多くの方が参加され、実りある大会となりますように、皆様のご参加をお待ちしております。

これからの新たな 10 年も、草原の保全・再生活動に携わる誇りを持ち、夢を抱き、地域社会に貢献し続けたいと切に願うところです。民間・行政の枠を超えた幅広い連携を実現するために、ネットワーク型の活動をさらに強化していく所存ですので、引き続き会員の皆様のご支援、ご協力をお願い申し上げます。

(高橋佳孝:全国草原再生ネットワーク会長)

この記事を書いた人
高橋 佳孝

1979年に農林⽔産省に⼊省以来、⼀貫して「⾥⼭草地の永続的維持管理と利⽤に関する研究」に従事。草地の保全管理の問題を、草原⽣態系だけでなく農畜産業や⽂化景観の視点から研究調査し、地域の支援を行っている。全国草原サミットの開催に尽⼒するほか、阿蘇草原再⽣協議会会⻑を務め、官⺠が⼀体となった「阿蘇千年の草原」の保全活動に関わる。退職後再任⽤(専門員)となった今も、全国の半⾃然草原保全のために⾶び回っている。

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