サミット・シンポジウム

第5回 全国草原シンポジウム・サミット in 阿蘇

開催年
2002
開催場所
熊本県久木野村
テーマ
〜千年先に向けて今できること〜

参加自治体

阿蘇町長、小国町、南小国町、浪野村

プログラム

秋吉台草原シンポジウム2001】
 ・基調講演「阿蘇草原の復活に向けて〜草原の多面的価値と新しい活用の方向〜」
 ・各地の報告
   島根県大田市
   岩手県岩泉町
 ・分科会
   第1分科会:「草原の活用活性化への新たな取りくみ」
   第2分科会:「このままじゃもおらん 人もおらん!」
   第3分科会:「パートナーシップによる草原の維持」
   第4分科会:「考えよう!草原の様々な機能と利用」
   第5分科会:「草原に関する行政の取り組み」
 ・分科会報告会

【第5回全国草原サミット】
 ・全国草原サミット

サミット宣言

阿蘇のカルデラを中心にして、その周囲を広大に取り巻く草原は、古代からの人々の営みにより大切に守られてきた大いなる財産です。また、阿蘇を訪れる人々にとっても日常に氾濫する騒音や喧騒から離れ、心地良い風を受けながら、自分自身を開放する癒やしの場にもなっています。
大自然の循環を受け持つ最上流の草原から育まれた雨水のひと粒ひと粒は、小さな沢から、やがては清冽な大河の流れとなって下流域を潤し、多くの恵みや生命の源にもなっているのです。
しかし、この草原も農畜産業の不振により、かつての輝きに満ちた緑の形成が失われ、草原の維持さえも危機的な状況が生まれようとしています。このような状況の中で徐々に草原が持つ多面的な価値が見直され、草原の再活用に対する取り組みや草原を維持するための新たな技術が芽生えてきました。残念ながら、肉食糧の中心となる肉は、BSE問題で全国的に大きなダメージを受けていますが、粗飼料多給型の「草原」は安全性の面で高い期待が寄せられており、「草原牛」の供給体制の強化は、減少する草原復活の国民的理解を得る契機として捉えることができます。
阿蘇の地で開催された第5回全国草原サミットは、過去4回の成果を振り返りながら、これをひとつの節目として位置づけ、今日の草原をめぐる様々な問題について、あらゆる角度から議論をおこない、次の点について意見の一致をみました。ここに“阿蘇宣言”を採択し、これまで以上に各自治体をはじめ、諸団体との連携を強化するとともに、その実現に向かって積極的にかつ具体的に行動していくものとします。

阿蘇宣言

1.草原の維持・存続には、草原を活用した農林畜産業、草地酪農の一層の振興を図るとともに、地産地消運動を繰り広げ、都市住民および消費者と農村の連携を強化しながら農村の活性化を進めます。
2.草原は、森林とともに水源滴養、環境浄化などの機能を有し、水系の源となっています。草原の維持は流域全体の問題でもあることをアピールし、財政的支援を含めた草原維持のための理解と協力に取り組みます。
3.野焼きの実施を担う牧野組合員等の高齢化や減少傾向が顕著になりはじめました。安全で効率的なモーモー輪地切りなどの実証試験の果を踏まえながら、一層の省力化を図るとともに、輪地切り野焼きボランティアへの参加・協力・支援について都市住民の理解を深めます。
4.草原が持つ多面的な価値の評価について認識を深め、その重要性に着目して、景観の維持、希少動植物の保護管理体制の充実、さらに草原のツーリズム、バイオマス利用等への多面的利活用による草原活性化のために地域住民と都市住民および行政が連携し積極的な取り組みを展開します。
5.本サミットの存続ならびに自治体および諸団体の連携強化、また全国的な組織の拡充を図り、宣言内容の実現に全力であたります。

次回開催地
長野県霧ケ峰高原

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