草原用語

草原関連の用語を収集・整理し、検索できるようにしています。

野草地 :やそうち

牧草を育てること無く、在来の草本を利用している草地のこと。日本本来の草原であり、生産力は人工草地に比して小さいが、施肥や耕起などを必要としない。

有刺植物 :ゆうししょくぶつ

植物体に、棘を有する植物。草原においては家畜が忌避することから、放牧地や放牧跡地に多く見つかる。主なものとしては、ハマナス、ノイバラなど。

優占種 :ゆうせんしゅ

ある環境において最も生育・生息する範囲が広い、または密度が高い生物種。

有毒植物 :ゆうどくしょくぶつ

実や茎、葉、根などの植物体に、毒を有する植物。草原においては家畜が忌避することから、放牧地や放牧跡地に多く見つかる。主なものとしては、レンゲツツジやオキナグサなど。

放棄草原 :ほうきそうげん

火入れや草刈りなどの維持管理が放棄された草原のこと。日本ではほとんどの地域で、早ければ放棄後、数年~10年程度で灌木が侵入し、その後森林へと遷移が進行する。

火の生態学 :ひのせいたいがく

山火事跡や火入れ地に出来る生態系を研究する学問。特に、山火事が自然に発生しやすいアメリカで盛んな研究テーマである。火事が頻発する土地では、火事に適応した生物の特性が知られており、例えば、マツの中には火事による高温化に晒されることで球果(松ぼっくり)が開き、発芽が可能になる種が存在する。このような種は火事に依存し、火事とともに進化してきたと考えられている。このため、自然界における火事は特定の動植物に一時的に影響を与えることがあっても、その地域の生態系に対しては、絶対的な悪影響を及ぼすことはないと考えられている。

氷河遺存種 :ひょうがいぞんしゅ

遺存種の項を参照。

風衝草原 :ふうしょうそうげん

海岸や高山の独立峰など、風当たりの強い立地に成立する草原のこと。樹木は風そのものの力で曲がってしまうだけではなく、強風にともなう飛砂や

二次草原 :にじそうげん

人為的な撹乱要因によって維持されている二次的な草原のこと。日本は温暖で多雨な環境のため、草原の管理を放置した場合、ほとんどの場合すみやかに樹林へと遷移が進行する。そのため、北海道や高山帯など、ごく一部に成立している自然草原を除くほとんどの草原が二次的な草原である。

半自然草原 :はんしぜんそうげん

人為的な撹乱要因によって維持されている二次的な草原のこと。日本は温暖で多雨な環境のため、草原の管理を放置した場合、ほとんどの場合すみやかに樹林へと遷移が進行する。そのため、北海道や高山帯など、ごく一部に成立している自然草原を除くほとんどの草原が二次的な草原である。

短草型草原 :たんそうがたそうげん

強い撹乱の圧力により成立する草丈の低い草原。チガヤやトダシバなどのイネ科草本が優占種となり多様性が高くなることが多い。

炭素固定機能 :たんそこていきのう

植物が、空気中の二酸化炭素を植物体内に吸収し、その炭素分を固定する機能のこと。ただし、植物体が分解されることで、吸収された炭素は二酸化炭素として放出される。草原においては、火入れによる炭化作用により、炭素が土壌に蓄積されることで、高い炭素固定機能を持つことが、近年、明らかとなってきている。

長草型草原 :ちょうそうがたそうげん

草丈が高い草原。撹乱頻度が低い場合に成立する。ススキやヨシなどの草丈の高いイネ科草本が優占する。

低層湿原 :ていそうしつげん

河川下流域や池沼に成立する湿原で、高層湿原がミズゴケが盛り上がった高まりの上に成立するのに対する対義語として用いられる。栄養塩の供給が多い富栄養な湿原であることが多く、ヨシやスゲ、マコモなどの大型湿性草本が繁茂し、茅場として利用される。渡良瀬遊水地や琵琶湖湖岸など、火入れが行われているところも多い。

ドリーネ :どりーね

カルスト地形に成立する凹地のこと。秋吉台でのドリーネ耕作が有名で、ゴボウやサトイモなどの根菜が栽培されている。

人為的攪乱 :じんいてきかくらん

草刈りや放牧などの人為的な行為によって起こる攪乱。

人工草地 :じんこうそうち

耕起、土壌改良、施肥、牧草の播種などを行い、生産力を高めた草地。主に外来のイネ科牧草が生産される。一般に、外来のイネ科牧草はススキなどの在来草本に比べ生産力が高く、家畜の飼料としても高栄養価であり、冬季も生産が可能な種類もある。一方で、生産力の維持のために、継続的な施肥や草刈りなどが必要である。また、牧草以外の植物はほとんど無く、生物は非常に単調である。

水源かん養機能 :すいげんかんようきのう

地下水をかん養する機能のこと。植生が乏しい裸地においては、雨水は地表面を流れやすいため、この機能が損なわれてい+L97るが、森林や草原では植生に補足された雨水が地下に浸透する。草原と森林では、雨水を補足する能力は森林の方が高いとされるが、森林は蒸散が活発であるため、空気中に放出する水分量が多い。そのため、地下水をかん養する能力は、草原の方が高いことが明らかとなってきている。

スコリア丘 :すこりあきゅう

火山活動による噴石がたまることで出来た丘のこと。スコリア丘が草原として利用されている例は全国に比較的多くみられ、鬼岳(長崎県)、米塚(熊本県)、神鍋山(兵庫県)、大室山(静岡県)など多数ある。

生物多様性 :せいぶつたようせい