口開け :くちあけ 採草や山菜採りなどの草地の利用が可能となる日時のこと。草地資源はかつての暮らしにおいて非常に重要であったことから、過度な利用によって草地を荒廃させることがしばしばあった。そこで、共同の土地である草地の利用の制限が、集落単位で厳格に定められていた。現在においても、北信越~東北地方で見られるわらび園では、山菜採りが行える日時を、例えば「口開けの日から、週3日間かつ午前中のみ」などと指定している。
グリーンツーリズム :ぐりーんつーりずむ ツーリズムの項で述べたように、ツーリズムとは特に「体験型の観光」のことを指す言葉と認識されつつあるが、各種団体によってその定義はあいまいなところがあり、決まった規格はない。グリーンツーリズムとは、ツーリムの一つで、特に、農村・農業体験を核とし、滞在型・体験型の旅行のあり方のことをいう。
黒ボク土 :くろぼくど 日本で広く見られる土壌の一つで、黒く、ぼくぼくした感触が特徴の土壌。火山灰を母材とし、草原植生の影響を強く受ける土壌で、過去の植生の復元資料としても価値のある土壌である。例えば、イネ科草本を由来とする植物珪酸体が何層にも含まれていることは、人の営力(火入れ)が長期間に渡って続けられていたことを表している。英語の「Ando」は、暗土(あんど)に由来する。