開田高原
所在地:長野県木曽町
面積:
開田高原は旧開田村を表す住所の名称であり、その中に草地が点在している。開田高原は伝統的な木曽馬の飼育地であり、現在も小規模ながら継続されている。また、野草放牧地での牛の放牧も行われている。
木曽馬の飼育が盛んだった1950年代には、広大な採草地が広がり「採草地を半分にわけ、ある年片方のみ、春先に火入れをし、秋にそこで採草する。もう一方は、翌年の春に火入れし、秋に採草する」ことを交互に繰り返す独特な草地管理が行われてきた。これらの採草地ではキキョウやオミナエシが見られ、かつて盆花として利用されていた。
また、採草地は長野県内で唯一のチャマダラセセリ生息地であり、草刈りや火入れなどの保護活動が行われている。チャマダラセセリは環境省レッドリスト絶滅危惧ⅠB類、長野県版レッドリスト絶滅危惧ⅠA類、長野県希少野生動物保護条例指定の希少な草原性チョウであり、許可なく捕獲・採集することが禁じられている。