草原用語

草原関連の用語を収集・整理し、検索できるようにしています。

火付け :ひつけ

火入れ時に、火付け棒を使って点火していく作業のこと。また、その役割の人のこと。

火付け棒 :ひつけぼう

火入れ時に点火するための棒状の道具で、多くの場合、長い竹の先に綿布などを巻いて油をしみ込ませておき、そこに火をつけて使う。

火の生態学 :ひのせいたいがく

山火事跡や火入れ地に出来る生態系を研究する学問。特に、山火事が自然に発生しやすいアメリカで盛んな研究テーマである。火事が頻発する土地では、火事に適応した生物の特性が知られており、例えば、マツの中には火事による高温化に晒されることで球果(松ぼっくり)が開き、発芽が可能になる種が存在する。このような種は火事に依存し、火事とともに進化してきたと考えられている。このため、自然界における火事は特定の動植物に一時的に影響を与えることがあっても、その地域の生態系に対しては、絶対的な悪影響を及ぼすことはないと考えられている。

火引き :ひびき

火入れ時に、火付け棒などを使って点火していく作業のこと。また、その役割の人のこと。

火ぼて :ひぼて

火消し棒のこと。

火道 :ひみち

火入れの際、周囲への延焼を防止するため、あらかじめ草を刈り取り除去し可燃物を取り去った帯状のエリアのこと。通常は幅5m〜10m程度。火道という言葉は、主に秋吉台地方で使われている。

火道切り :ひみちきり

火道(防火帯)を作ること。秋吉台地方に独特の言葉。

日役 :ひやく

氷河遺存種 :ひょうがいぞんしゅ

遺存種の項を参照。

風衝草原 :ふうしょうそうげん

海岸や高山の独立峰など、風当たりの強い立地に成立する草原のこと。樹木は風そのものの力で曲がってしまうだけではなく、強風にともなう飛砂や

古茅 :ふるがや

茅葺きの葺き替えの際に出る、古くなった茅のこと。なお、茅は貴重な資材であり、葺き替えの際に、まだ使える茅を選り分ける。また茅として使わない古茅も、長年、囲炉裏の煙で燻された状態であるため、良質な肥料となる。五箇山合掌造り(南砺市)では、古茅から和紙を作り、名刺として販売している。

古野 :ふるの

地力を回復させるため、休耕している草地のこと。

ホイホテル(干し草ホテル) :ほいほてる(ほしくさほてる)

ホイ(独:heu)とは、ドイツ語で干し草のこと。すなわち干し草ホテル。ストローホテル(StrohHotel:わらホテル)とも。
屋根裏や離れなどに、本来家畜に与える敷料をベッドとして宿泊客に提供するスタイルの民宿。ドイツやスイス国内の農村地域に見られる。農家が経営していることが多く、グリーンツーリズムの一環として訪れるゲストが多い。

防火帯 :ぼうかたい

火入れの際、周囲への延焼を防止するため、あらかじめ草を刈取り除去し可燃物を取り去った帯状のエリアのこと。通常は幅5m〜10m程度。

 :は

茅の単位の一つ。一抱えで集めることのできる量を一把とする。

バイオマスエネルギー :ばいおますえねるぎー

草、木などの生物由来のエネルギーのことで、持続可能エネルギーのひとつ。主に、道路維持管理に伴って排出される刈草や、間伐材や端材といった未利用材を燃料源とする。エネルギーは、これらの燃料を直接燃焼させることによって得ることができるほか、酵素を用いた分解によりエタノールなどの液体燃料を生成することも可能である。

ハギ山 :はぎやま

東北地方、特に奥羽山地や北上山地などで、飼料採取のために維持される、ハギが優占する草山のこと。火入れによる維持が必要である。

パラグライダー :ぱらぐらいだー

スカイスポーツの一つ。

半自然草原 :はんしぜんそうげん

人為的な撹乱要因によって維持されている二次的な草原のこと。日本は温暖で多雨な環境のため、草原の管理を放置した場合、ほとんどの場合すみやかに樹林へと遷移が進行する。そのため、北海道や高山帯など、ごく一部に成立している自然草原を除くほとんどの草原が二次的な草原である。

繁殖牛 :はんしょくぎゅう

子牛を生産する目的で飼育されている牛のこと。