草原用語

草原関連の用語を収集・整理し、検索できるようにしています。

リード :りーど

ヨシで作られた、雅楽などで使う笛の吹き口の部分のこと。

藁(麦藁、藁茅) :わら(むぎわら、わらがや)

ワラビ採り :わらびとり

薬草 :やくそう

 :ゆい

集落における共同作業の制度。世帯単位では出来ないような労力のかかる作業を、共同で実施する仕組み。特に、茅葺き屋根の葺き替えは多大な労力と費用を必要とするため、今でも大内宿や、白川郷・五箇山の合掌造りなどで、その制度が残っている。
ほとんどの地域では、近年は結が形骸化し、冠婚葬祭などにその文化が残っているのみである。

雪囲い :ゆきがこい

豪雪地帯において、冬季の間、積雪による様々な影響を防止・緩和するために、建物を囲う垣根のこと。(茅のほか、板や竹なども使われる。)

葦刈り :よしがり

ヨシを刈り取ること。茅刈りの一つ。

葦簀 :よしず

ヨシで作られた簾のことで、夏の強い日光を遮るために用いる。軒からかけて垂らす掛け簾、軒先に立てかける立て簾がある。
材料のヨシの産地としては、琵琶湖(滋賀県)や渡良瀬遊水地(栃木県)などが知られる。

盆刈り :ぼんがり

夏のお盆に向けて、草を刈ること。お盆を前に、集落の道をきれいに整える意味がある。草原管理の面では、盆刈りにあたる7月~8月上旬にかけて草を刈ることが、大型草本の繁茂を抑える効果が最も高いことが分かっている。

盆花 :ぼんばな

盂蘭盆(うらぼん)に山野から取ってきて盆棚に飾る花。地方によって差異はあるが、ミソハギ、キキョウ、オミナエシなどが主である。

古茅 :ふるがや

茅葺きの葺き替えの際に出る、古くなった茅のこと。なお、茅は貴重な資材であり、葺き替えの際に、まだ使える茅を選り分ける。また茅として使わない古茅も、長年、囲炉裏の煙で燻された状態であるため、良質な肥料となる。五箇山合掌造り(南砺市)では、古茅から和紙を作り、名刺として販売している。

古野 :ふるの

地力を回復させるため、休耕している草地のこと。

パラグライダー :ぱらぐらいだー

スカイスポーツの一つ。

野分け :のわけ

草資源の利用にあたり、草原の面積を配分すること。

ハギ山 :はぎやま

東北地方、特に奥羽山地や北上山地などで、飼料採取のために維持される、ハギが優占する草山のこと。火入れによる維持が必要である。

たたら残丘 :たたらざんきゅう

たたら製鉄の原料を採取した後に残った丘状の地形のこと。

迅速測図 :じんそくそくず

明治期に作成された地図。フランス式の図法が採用され、日本で初めて近代的な手法で作成された地図。正確な平面図に土地利用が記されたもっとも古い地図であり、日本において草原が最も頻繁に利用されていた一時代の土地利用を復元することが可能な貴重な資料。関東地方の迅速測図は、独立行政法人農業環境技術研究所が構築した、歴史的農業環境閲覧システム上で公開され、インターネット上で閲覧が可能となっている(http://habs.dc.affrc.go.jp/index.html)。

スカイスポーツ :すかいすぽーつ

ハンググライダー、パラグライダー等の空中遊泳を楽しむスポーツのこと。この内、動力源を持たないスカイスポーツを行うためには、航空機により上空まで移動してそこから飛び降りるか、崖や開けた急傾斜などを利用して離陸する必要がある。急傾斜をもつ草原は、離陸のための滑走路として適していることから、スカイスポーツの基地として利用されているところがあり、細野高原(静岡県)などが知られている。

スキー場 :すきーじょう

スキーやスノーボードなどの、雪上を滑降するウィンタースポーツを行う場所。安全に滑降するためには樹林の無い開けた斜面地が必要であり、各地の入会地としての草原がその大規模開発用地の対象とされたことも多かったようである。

千年の草原 :せんねんのそうげん

阿蘇地方の草原は、平安時代中期に編纂された延喜式に記録があることから、少なくとも千年以上、草原として存在することがわかっており、このことを受けて千年の草原と呼ばれる。
なお近年の研究から、様々な科学的分析により、阿蘇の草原は1万年前から存在することが明らかとなっている。