草原用語

草原関連の用語を収集・整理し、検索できるようにしています。

遺存種 :いぞんしゅ

かつて広く分布した生物種が、地理条件や気候条件の変化に伴って、限られた生育・生息地のみに見られるようになってしまった種。大陸系遺存種、氷河遺存種など。例えば、ヒメユリ、オグラセンノウなどといった植物種が挙げられ、日本では希少な植物となっているが、朝鮮半島や中国大陸においても共通して見られる種であることから、今よりも冷涼で、日本が大陸と陸続きであった時代に、分布を南方へ広げた種であると考えられていrう。

入会権 :いりあいけん

地域の共同体の住民が、一定のルールに基づいて地域の山林原野を共有資産として利用する慣行のこと。茅葺き材や飼料・肥料としての草資源採取、放牧権、山菜やキノコ採取などがされる。民法に示された慣行的な物権(物を支配する権利)のひとつ。

入会論争 :いりあいろんそう

ここでいう論争とは学術的な意味ではなく、言い争い、対立のこと。江戸時代から明治期にかけては、草地の重要性は現代よりはるかに高く、多くが入会地として管理されていた。そのため、その所有権や境界に関して、集落間や集落内、または統治者と集落の間で対立が絶えず、裁判が行われた例も各地で見つかっている。