ジェットシューター :じぇっとしゅーたー 消防車などが入れない急傾斜地や林野において用いる背負式の噴霧器。一度に20リットルほどの水を携帯することができる。なお、ジェットシューターは芦森工業株式会社から販売されている商品の名称で、一般名称は「背負い式消火水のう」である。同商品が広く流通していることから、一般的な名称として使われることが多い。他、アキレス株式会社から販売されているファイアーハンターがある。
刺し子 :さしこ 主に作業着などの布地をすり切れにくくするために施した刺繍のこと。装飾的な幾何学模様をあらわすこともある。江戸時代の火消しが着た半纏は、布地に等間隔の刺し子がされ、染め抜きで文様が描かれている。これに水を含ませて着用することで現代でいう難燃性作業服の役目をしていた。
採草地 :さいそうち 越冬飼料となる草を採取するための草地のこと。野草の採草地では、ススキやネザサなどのイネ科草本が主な資源として採取される。また、年に数回の採取が行われるため、優占種であるススキなどのイネ科草本は草丈・密度が低くなりやすく、植物種の多様性が豊かになりやすい。盆花の採取地としても利用される。一方、茅場は茅が枯れ上がった晩秋~冬季にかけて年に1度の採取にとどまることから、ススキなどの優占種が繁茂しやすく、比較的植物相は単調になりやすい。
コモンズ :こもんず 共有で利用する土地、または制度のこと。日本における入会に近いとされるが、日本における入会権は、特定の集落や組合などに権利が属しており、遊牧民族などが利用する土地など所有権の無い土地を意味するコモンズとは、ややニュアンスが異なるともされる。法則として、経済学用語である「コモンズの悲劇」が有名。
国立公園・国定公園・都道府県立自然公園 :こくりつこうえん・こくていこうえん・とどうふけんりつしぜんこうえん 日本においては、自然公園法により、優れた自然の風景地を保護するとともに、その利用の増進を図ることにより、国民の保健、休養及び教化に資するとともに、生物の多様性の確保に寄与するために指定された自然公園のこと。阿蘇や秋吉台を始め、草原景観を含む公園が、全国で多数指定されており、優れた自然の風景地としての草原の価値が高められている。
高層湿原 :こうそうしつげん ミズゴケが泥炭となり積み重なって盛り上がり、その上に湿地環境が成立している湿原。高山地帯や高緯度地域などの低温環境に多い。地下水による水供給が無いことから、貧栄養な湿原となる。盛り上がった場所にあるという意味で高層湿原と呼ばれ、対して地下水の影響を受けるような湿原は低層湿原や中間湿原と呼ばれる。
公益的機能 :こうえきてききのう 土砂災害防止といった国土保全機能の他、水源かん養機能、生物多様性の保全など、人々が暮らしていく中で必要な機能のことを指し、森林や農地、草原が本来持つ生産機能とは別に我々が受ける様々な恩恵のこと。