拡大造林 :かくだいぞうりん 昭和30~40年ごろに全国で展開された、スギ・ヒノキ等による造林を推進する国策。もともと森林であるところに用材林を植栽するためには、いったんそこに生育する樹木を伐採する必要があるが、草原にはそのまま植林が可能であることから、拡大造林により草原の植林地化が一斉に進んだ。草原が植林地化されやすかった理由として、丁度同時期に進められた入会権の解体も影響しているものと思われる。
エコツーリズム :えこつーりずむ ツーリズムとは広義には旅行のことであるが、特に「体験型の観光」のことを指す言葉と認識されつつある。エコツーリズムとは、ツーリズムのうち、地域の自然環境や文化などに触れ、当地の人々と交流し、体験し、考えるきっかけを作る旅行のあり方を指す言葉。ただし言葉の定義については、エコツーリズムの普及を図る各種団体によってやや異なり、特に決まった規格はない。
入会権 :いりあいけん 地域の共同体の住民が、一定のルールに基づいて地域の山林原野を共有資産として利用する慣行のこと。茅葺き材や飼料・肥料としての草資源採取、放牧権、山菜やキノコ採取などがされる。民法に示された慣行的な物権(物を支配する権利)のひとつ。