草原用語

草原関連の用語を収集・整理し、検索できるようにしています。

短草型草原 :たんそうがたそうげん

強い撹乱の圧力により成立する草丈の低い草原。チガヤやトダシバなどのイネ科草本が優占種となり多様性が高くなることが多い。

炭素固定機能 :たんそこていきのう

植物が、空気中の二酸化炭素を植物体内に吸収し、その炭素分を固定する機能のこと。ただし、植物体が分解されることで、吸収された炭素は二酸化炭素として放出される。草原においては、火入れによる炭化作用により、炭素が土壌に蓄積されることで、高い炭素固定機能を持つことが、近年、明らかとなってきている。

長草型草原 :ちょうそうがたそうげん

草丈が高い草原。撹乱頻度が低い場合に成立する。ススキやヨシなどの草丈の高いイネ科草本が優占する。

低層湿原 :ていそうしつげん

河川下流域や池沼に成立する湿原で、高層湿原がミズゴケが盛り上がった高まりの上に成立するのに対する対義語として用いられる。栄養塩の供給が多い富栄養な湿原であることが多く、ヨシやスゲ、マコモなどの大型湿性草本が繁茂し、茅場として利用される。渡良瀬遊水地や琵琶湖湖岸など、火入れが行われているところも多い。

ドリーネ :どりーね

カルスト地形に成立する凹地のこと。秋吉台でのドリーネ耕作が有名で、ゴボウやサトイモなどの根菜が栽培されている。

水源かん養機能 :すいげんかんようきのう

地下水をかん養する機能のこと。植生が乏しい裸地においては、雨水は地表面を流れやすいため、この機能が損なわれてい+L97るが、森林や草原では植生に補足された雨水が地下に浸透する。草原と森林では、雨水を補足する能力は森林の方が高いとされるが、森林は蒸散が活発であるため、空気中に放出する水分量が多い。そのため、地下水をかん養する能力は、草原の方が高いことが明らかとなってきている。

スコリア丘 :すこりあきゅう

火山活動による噴石がたまることで出来た丘のこと。スコリア丘が草原として利用されている例は全国に比較的多くみられ、鬼岳(長崎県)、米塚(熊本県)、神鍋山(兵庫県)、大室山(静岡県)など多数ある。

生物多様性 :せいぶつたようせい

遷移 :せんい

生態学においては、時間の経過に伴って、生育・生息する生物種が移り変わっていくこと。撹乱の無い環境においては、裸地から草原、草原から樹林といったように、より発達した環境へと移り変わっていく。

草原 :そうげん

高い木がなく、草本植物が優占する土地のこと。