草原用語

草原関連の用語を収集・整理し、検索できるようにしています。

牧養力 :ぼくようりょく

放牧地の単位面積あたりに、どの程度の家畜を飼育できるかを示す力。

干草刈り :ほしくさかり

放牧ができない冬季に、屋内で飼育する牛馬の飼料となる干草を刈ること。

ホトラ :ほとら

滋賀県北西部の言葉で、刈敷や飼料などに供する雑木の芽や草のこと。

ホトラ山 :ほとらやま

滋賀県北西部の言葉で、ホトラを採取する山のこと。朽木村史などにその出典を見ることができるが、今では当地域においてホトラ山はほとんど見られなくなっている。

放牧 :ほうぼく

牛や山羊などの家畜を牧野に放すこと。

放牧圧 :ほうぼくあつ

放牧によって放牧地が受ける圧力のこと。草地学では、特にそこにある餌(草量)あたりの放牧頭数のこと。

放牧地 :ほうぼくち

牛馬の放牧に供している土地のこと。狭義には人工草地のことを指し、野草地を含まない場合がある。

日役 :ひやく

ホイホテル(干し草ホテル) :ほいほてる(ほしくさほてる)

ホイ(独:heu)とは、ドイツ語で干し草のこと。すなわち干し草ホテル。ストローホテル(StrohHotel:わらホテル)とも。
屋根裏や離れなどに、本来家畜に与える敷料をベッドとして宿泊客に提供するスタイルの民宿。ドイツやスイス国内の農村地域に見られる。農家が経営していることが多く、グリーンツーリズムの一環として訪れるゲストが多い。

日本在来馬 :にほんざいらいば

海外の馬とほとんど交雑することなく残ってきた日本の伝統的な馬種のこと。北海道和種(道産子)、木曽馬、御崎馬(岬馬)、対州馬、野間馬、トカラ馬、宮古馬、与那国馬の8種が現存している。野草などの粗食に耐え、傾斜地も苦にしないことから、半自然草地での放牧に適している。現在の頭数は8種合わせても2000頭台といわれ、各地で保存活動が行われている。

バイオマスエネルギー :ばいおますえねるぎー

草、木などの生物由来のエネルギーのことで、持続可能エネルギーのひとつ。主に、道路維持管理に伴って排出される刈草や、間伐材や端材といった未利用材を燃料源とする。エネルギーは、これらの燃料を直接燃焼させることによって得ることができるほか、酵素を用いた分解によりエタノールなどの液体燃料を生成することも可能である。

繁殖牛 :はんしょくぎゅう

子牛を生産する目的で飼育されている牛のこと。

繁殖農家 :はんしょくのうか

牛の生産農家の内、繁殖により生産した子牛を売る農家のこと。

肥育牛 :ひいくぎゅう

肥育農家 :ひいくのうか

牛の生産農家の内、繁殖農家から購入した牛を肥育し、食用肉として販売する農家のこと。

茶草場農法 :ちゃぐさばのうほう

茶畑の畝間に、ススキやササを中心とした刈敷を敷き詰める農法。かつて、刈った草を肥料、土壌改良材として用いる農法は、茶農家に限らず一般的なものであったが、化学肥料の普及に伴って、その多くが行われなくなっている。静岡県では、お茶の生産において、現在も継続して行われており、茶草場農法で作られたお茶は品質がよいと言われる。静岡県の茶草場農法は、お茶畑の周辺に茶草場を設けることから、モザイク状の農村景観を生み出し、農村環境と生物多様性を高める理由ともなっている。このような伝統的で持続的な農法が認められ、平成25年(2013年)に世界農業遺産に認定された。

直接支払制度 :ちょくせつしはらいせいど

農業・農村が持つ、国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な景観の形成といった公益的機能(多面的機能)を維持するため、農業の生産条件が不利な地域にお
ける農業生産活動の継続や、困難化が指摘されている地域の共同作業に対して交付金が支払われる制度。日本では、日本型直接支払制度として、中山間地域等直接支払交付金、多面的機能支払交付金などが整備された。

電気柵 :でんきさく

家畜や野生動物の越境を防ぐために、電気ショックを用いた柵。軸となるロープに細い電線を這わせ、そこに電流を流すことで、動物が触れた際に弱い電気ショックが起こる仕組みになっている。

土塁 :どるい

土を積み上げ、牧野の境界を示したもの。高く積まれるため、放牧される牛馬が乗り越えることを防ぐ。

夏山冬里 :なつやまふゆさと

牛の飼い方の一つ。夏は山に放牧し、冬は牛舎などの屋内で飼うスタイルのこと。