草原用語

草原関連の用語を収集・整理し、検索できるようにしています。

茶草場 :ちゃくさば、ちゃぐさば

茶畑に近接する採草地のこと。茶草場で刈った草は茶畑の株元に敷くために使われる。2013年、国連食糧農業機関(FAO)は、世界的に重要な地域として「静岡の伝統的な茶草場農法」を世界重要農業遺産システム(世界農業遺産)に登録された。

世界農業遺産 :せかいのうぎょういさん

2002年、食料の安定確保を目指す国際組織「国際連合食糧農業機関」(FAO)によって開始されたプロジェクト。後世に残すべき生物多様性を保全している農業上の土地利用方式や景観を登録している。日本では、平成25年に「静岡の茶草場」「阿蘇の草原の維持と持続的農業」の2地域が、草原に関係する世界農業遺産として認定された。

石塁 :せきるい

石を積み上げ、牧野の境界を示したもの。高く積まれるため、放牧される牛馬が乗り越えることを防ぐ。また、猪垣(シシガキ)など獣害を防止するための垣根としても作られた。

サイレージ :さいれーじ

サイロ(農作物、穀物、飼料などを格納する倉庫のこと)で発酵させた飼料のこと。

使役牛 :しえきぎゅう

代掻きや運搬などの労働に従事する牛馬。

敷草 :しきくさ

田畑に敷く草のこと。

敷料 :しきりょう

家畜の足元に敷く草のこと。

周年放牧 :しゅうねんほうぼく

一年を通して家畜を放牧すること。

終牧 :しゅうぼく

秋季~冬季に放牧を終えること。

出役 :しゅつえき

公役に労働力を出すこと。

穀物肥育牛肉 :こくもつひいくぎゅうにく

採草 :さいそう

家畜の飼料や堆肥にするために草を刈り取ること。

採草地 :さいそうち

越冬飼料となる草を採取するための草地のこと。野草の採草地では、ススキやネザサなどのイネ科草本が主な資源として採取される。また、年に数回の採取が行われるため、優占種であるススキなどのイネ科草本は草丈・密度が低くなりやすく、植物種の多様性が豊かになりやすい。盆花の採取地としても利用される。一方、茅場は茅が枯れ上がった晩秋~冬季にかけて年に1度の採取にとどまることから、ススキなどの優占種が繁茂しやすく、比較的植物相は単調になりやすい。

採草放牧地 :さいそうほうぼくち

採草地と放牧地をあわせて示す時の言い方。

黒毛和牛 :くろげわぎゅう

肉用牛の品種の一つで、黒毛が特徴である。

原野 :げんや

耕作の方法によらないで雑草、灌木類の生育する土地。日本では、土地利用の地目の一つとして用いることが多い。

金肥 :きんぴ

お金を出して購入する肥料のこと。

草肥 :くさひ

植物をそのまま田畑にすき混んで肥料とするもの。

口開け :くちあけ

採草や山菜採りなどの草地の利用が可能となる日時のこと。草地資源はかつての暮らしにおいて非常に重要であったことから、過度な利用によって草地を荒廃させることがしばしばあった。そこで、共同の土地である草地の利用の制限が、集落単位で厳格に定められていた。現在においても、北信越~東北地方で見られるわらび園では、山菜採りが行える日時を、例えば「口開けの日から、週3日間かつ午前中のみ」などと指定している。

グリーンツーリズム :ぐりーんつーりずむ

ツーリズムの項で述べたように、ツーリズムとは特に「体験型の観光」のことを指す言葉と認識されつつあるが、各種団体によってその定義はあいまいなところがあり、決まった規格はない。グリーンツーリズムとは、ツーリムの一つで、特に、農村・農業体験を核とし、滞在型・体験型の旅行のあり方のことをいう。